トーキョークラブ
「姫乃ちゃん、お疲れ様」
「あっ、今井さんお疲れ様です!」
撮影が終わると、事務所のチーフマネージャーである今井さんにワタシは呼ばれた。
雑誌に専属している全モデルの管轄をしているお偉い人だけれど、エネルギッシュで陽気な、とても楽しい女性。
そんな今井さんに呼ばれ
ワタシは何か指摘されるんじゃないかと少しびくつきながら、彼女の後を付いていく。
「実はね、姫乃ちゃんに検討してもらいたいことがあるの」
撮影クルーがスタジオの撤収をしている脇で、今井さんがワタシに笑顔を向ける。
「CAREってブランドあるでしょ?そこのプレスさんから、ぜひ姫乃ちゃんとのコラボグッズを作りたいって」
「本当ですか!?」
「うん、ホント。来週に事務所で企画ミーティングしたいって言われてるんだけど、どうかしら?」