トーキョークラブ
高校時代、柔道で鍛えたという筋肉質なガッチリとした体で180㎝の長身。
大人っぽい雰囲気をかもし出す彼の笑顔に、私の心は揺らいだ。
最初は友達としてお互いの悩み事を相談し合っていたのだが、そのうち、私と弘人の間に肉体関係が生まれてしまった。
単身赴任をしている弘人には結婚2年目の妻がいて、その当時、私もまだ彼氏との遠距離恋愛中だった。
それでも、抑えきれなかった。
驚くほどにセックスの相性が良く、私たちはどんどんその関係に
溺れていくばかり。
気付けばもう、2年も続いている。
未来のない関係ただ一つが。
「愛、好きだよ」
熱いシャワーで火照った私の体を、弘人が優しくなぞっていく。
長いディープキスは体がとろけそうで、そんな私の体を這っていく彼の指に、私は何度も吐息を漏らした。
今夜も、こうしてまた
許されない関係を深めていく。
お互いの名前を呼びあって、愛してると囁きあって、私と弘人は、体を重ね合わせる。
これが、あってはならぬ禁忌であると知りながらも私たちは、求め合った。