トーキョークラブ
青い初夏の、日曜日。
僕は、相棒である一眼レフとトイカメラを持って外へと出た。
大抵の休日は、写真を撮ることにだけ、時間を使う。
写真というのは
不思議なほどに飽きない。
例えば、同じ場所で同じものを365日撮り続けたとする。だけど、全く同じ写真なんて1枚も出来上がらない。
その時の天候、ものの状態、自分の気持ち、被写体の心。
たった1秒の差でも
シャッターを押した瞬間の小さな変化で、写真の表情も変わるのだ。
「ふう…」
お気に入りのロックを
イヤホンで聴きながら、背伸びをする。
僕は、どこに行くかなんて決めつけないで歩くことが好きだ。
今日も、ただ思うままに歩く。