トーキョークラブ
初めて滝川さんに会ったあの日。
名刺を渡されただけでドキドキしてしまったワタシは、勇気を出して、彼にメールをしてみることにした。
彼はすぐに返事をくれて
ワタシはただそれだけでも嬉しかったのに、それからほぼ毎日、メール交換を続けてくれているのだ。
それから何度か、CAREの事務所に打ち合わせなどで行ったりもして、ワタシはどんどん、彼を意識するようになってしまった。
「だけど、一緒に仕事してる人を好きになっちゃうのって、なんか罪なような気がするんだよね」
「罪?そんなわけないじゃん」
りっちゃんは、回していたボールペンを止めて目を見開く。
「そうかなぁ…。でも、これじゃあ仕事に悪影響だよ」
「それは、そうかもね。だけど、オンオフ切り替えて仕事をすればいいのよ。それが大人の女じゃない?」
オンオフ切り替える。
確かにそれができればいいけど…ワタシ、できるかな?
すごく、不安だ。