トーキョークラブ





目覚めると、隣に弘人の寝顔はなかった。




夜、あんなにも愛し合ったのに、弘人は何も残さずに帰っていく。


しわだらけの汚れたシーツにはまだ弘人の匂いと温もりが残っていて、私は涙が止まらなくなった。





胸の苦しさを
叫びに代えて泣きわめく。



もがいても、もがいても、前に進めない真っ暗闇でたった1人、泣いたって。


誰も私を助けてはくれない。
抱きしめてはくれない。
愛してはくれない。




どうしようもない虚無感が、私の冷えた体を包み込んでいく。





どんなに願っても
結ばれることのない恋は、私の心を猛スピードで掻き乱していった。







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