トーキョークラブ
望美の体は、冷たくて
青白く、そして何より、細かった。
望美はずっと涙を目に浮かべていた。
「リョウって、美希にお金払ってるの?」
望美は着替えを済ませ、たくさんの錠剤を見つめながらオレにそう尋ねた。
「…いや、払ってない。美希はオレには請求しない」
「じゃあ彼女なの?」
「それも違う。オレもよく分からない」
天井を見つめて、オレは美希の存在を考えてみたが、それは成り行きのようなもので、なぜセックスをするのかは分からなかった。
「美希のことは憎みたくても憎めないの。アタシの治療費を稼いでるのは美希だし、アタシは美希を苦しめてるから」
望美はかすれた声で呟く。
「知ってる?アタシね、本当はもう死んでるはずだったの。余命3年って言われてた」