妄想小説(短編)
そのような熱烈なファン宣言を僕から
受けた鈴木杏樹さんだが、短く
「そうですか~」
とあっさり言った後、相変わらずニコ
ニコして、僕の顔を面白そうに見て
いる。
鈴木杏樹さんはネコガールのように
モテるので、僕のようなファンが何を
言おうともはや動じることはなく、
「そんなのいつものこと」であるのかも
知れない。
次に杏樹さんが何を言うかと僕はドキ
ドキして待っていたが、彼女の口から
出てきたのは、ちょっと違った話題
だった。
「シロネコさんがお書きになられた
「ネコ専務シリーズ」の方、私もこの
お話をいただいたあと、少し読ませて
いただいたのですけど、
とても面白いと思いました。
私がいま飼っているのは犬なんですが、
猫ちゃんも好きなので、楽しく読ませ
ていただきました」
おおうっ!! まさか鈴木杏樹さんに作品
を褒められるとはっ!! 感激!!
これではまるで、僕が以前野いちごで
書いた短編「妄想小説」そのままの展開
ではないか!
僕は去年、「もしネコ専務がアニメに
なったら」という設定で、シミュレー
ション小説を書いてみたことがあって、
そこで僕と鈴木杏樹さんとの初めての
会談について書いてみたことがあったの
だが、
いま現在僕に起こっている現実は、まる
でその小説をなぞってでもいるかのよう
に、まったく同じだ。
これはあまりに都合が良すぎる!
もしやこれは夢では? と僕は自分の
ほっぺたをつねりたいような気持ちに
なったが、
動作が大きすぎて目立つので、左手の
親指の下あたりを、机の下でこっそり
つねってみた。痛かった。
(というか、ほっぺたを自分でつねって
いる人なんて、漫画の中でしか見た
ことない)
受けた鈴木杏樹さんだが、短く
「そうですか~」
とあっさり言った後、相変わらずニコ
ニコして、僕の顔を面白そうに見て
いる。
鈴木杏樹さんはネコガールのように
モテるので、僕のようなファンが何を
言おうともはや動じることはなく、
「そんなのいつものこと」であるのかも
知れない。
次に杏樹さんが何を言うかと僕はドキ
ドキして待っていたが、彼女の口から
出てきたのは、ちょっと違った話題
だった。
「シロネコさんがお書きになられた
「ネコ専務シリーズ」の方、私もこの
お話をいただいたあと、少し読ませて
いただいたのですけど、
とても面白いと思いました。
私がいま飼っているのは犬なんですが、
猫ちゃんも好きなので、楽しく読ませ
ていただきました」
おおうっ!! まさか鈴木杏樹さんに作品
を褒められるとはっ!! 感激!!
これではまるで、僕が以前野いちごで
書いた短編「妄想小説」そのままの展開
ではないか!
僕は去年、「もしネコ専務がアニメに
なったら」という設定で、シミュレー
ション小説を書いてみたことがあって、
そこで僕と鈴木杏樹さんとの初めての
会談について書いてみたことがあったの
だが、
いま現在僕に起こっている現実は、まる
でその小説をなぞってでもいるかのよう
に、まったく同じだ。
これはあまりに都合が良すぎる!
もしやこれは夢では? と僕は自分の
ほっぺたをつねりたいような気持ちに
なったが、
動作が大きすぎて目立つので、左手の
親指の下あたりを、机の下でこっそり
つねってみた。痛かった。
(というか、ほっぺたを自分でつねって
いる人なんて、漫画の中でしか見た
ことない)