春うララ
【ララー4】




「ただいま~!」







外に出かけていた先輩が
帰ってきました。







何やら
手荷物が多い模様です。







ガサガサと
ビニールの音を立て、
玄関に腰を下ろしていた







「わあ。
先輩ずいぶんとまあ
いっぱい
買ってきましたね」






袋の中身は主に食材。



オードブルに刺身に
この量は
2人で食べるには
多過ぎだ。








「今日はパーティーよ。
急遽軍資金が入ったから」







よくよく見ると
シャンパンや
ケーキまでもある。





本当に
パーティーをする気だ
この人は。








それにしても
祝い事でもないのに
こんな豪勢に…








まあ要は金が入ったので
パーっとしようって
意味だ。







騒ぐのに理由はいらない

とにかく後輩にこれだけ
オゴるなんて、
なかなかできた先輩だ。







「ありがとう先輩!
じゃあ持ってきますね」








小春は食材を持ち、
机にズラ~~~っと
並べた。







「うわスッゴ~い!!
本当に先輩のお金で
ありがとうございます」







「ん??
ああ…半分以上は
春が稼いだ
お金だけどね」







ララは
ビールを飲みながら
そう言った。







「…え?
どういうことです?」







「春の写真が
売れたのよ~

いや~
一枚3000円とはね」







………







この前の写真って…

まさか…
いつぞやのトイレの…?







この人なら、
マジやりかねない…





よくできない先輩を
持って小春は苦労します






今日1日の
昼間した昼寝の幸せは
露と消えました
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