春うララ
【ララー22】




その日の夜ー…







ホテルの外で
ハワイアンダンスを
見ながら

2人は美味しい料理を
食べていた。








「ん~~くはぁぁあ~

この世の楽園って
こういうことを言うのね」







お酒も舌に合い、
ララは上機嫌だ。







「そうですね先輩。
いいとこですねココ」







たらふく食った小春は
満足げに
まったりとしていた。







そこでララは……








「春~~
アメリカの常識でね、
ボーイが
指をすりすりしたら
ガムをあげるのよ」






本当はこれ、

チップ(お金)を
上げなきゃいけないが、
ララはあえて
嘘を教えてみた。







なんかの映画で見た
悪知識のようだ。








「そうなんですか?
さっそく
やってみますね!」






小春はあちらこちらを
うろつき、
ボーイにガムを配った。







もらったボーイは
顔がひきつってる。



小春はそれに気付かない







「プクク。
やってるやってる」






人を信じる単純さ。





本当に春はカワイイ。







ホント、

ずっと
一緒に居られたら
いいのにな。







楽しい思い出作りの最中

何故かフとそんなことを
考えてしまった。







ダンスの
炎から出た火の粉が
満点に輝く
ハワイの夜空に
静かに消えていった…
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