今宵…甘ったるい幸福の中で
「ちが…ごめ…」

雛は涙が邪魔してうまく言葉が出ない。

なんでこうなっちゃうんだろう…

やっぱりうまく付き合ってけないのかな…

悲しくて悔しくて雛は涙を零した。


「ごめん…言い過ぎた。」

ぶっきらぼうに洋介が謝る。

「ごめ…なさい」

雛は声を出して泣いた。

「ヤキ…ヤキモチ」

しゃくりあげる雛。
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