今宵…甘ったるい幸福の中で
雛は唖然と彼女を見る。

「貴女なんかよりずっとあたしの方が釣り合ってるし自信があります」

篠崎は言い切った。

(この子すごい…)

洋介への激しく熱い想いが伝わってくる。

だからと言って雛も引くつもりはない。

「あたしは別れるつもりないよ…」

雛の言葉に篠崎は目を大きく見開いた。

「あたしも彼を愛してるから」

余裕の笑顔を浮かべて雛は言った。

本当は強がり…
余裕なんてない…
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