僕の隣に、もう君は居ない。
『お色直しで~す★』
能天気で異様に高い、司会者の声。
俺の何所かで<今だ>
そう誰かが呟いた。
「・・・便所入ってくるわ」
「おぉ~、分かった」
隣に座った、、同級生は
すぐ帰ってこいよ~なんて
呑気に笑いながら
グラスに残ったワインを飲み干した。
便所とか言いながら、
まったく正反対の道へ。
[控え室]
そう書かれた部屋のドア。
静かに、音を立てないように
開けた。