君に堕ちてしまう。
あたしは何にも答えないのに
次々と質問してくる銀髪くん。
「せん…せ、いかと思った…」やっと出た言葉がこれ。
やっぱ馬鹿だな。あたし。
足が震えちゃってる。
「…泣いてんのか?」
顔をあげて見ると、
心配そうな顔であたしを見つめてる。
どくんっ
心臓が、高く鳴った。
たぶん無意識だろうけど、先生は
あたしの顔を覗き込む時だけアヒル口で
すっごい可愛くて…
やっぱり、似てる。
先生に、似てる。
なんだか無性に悲しくて会いたくて今日会ったばかりのこの人の前で涙がとまらなかった。