ガラスの少女
気がついたら目から何か暖かいものが流れ出していた・・・・涙だった



父親に愛人がいた・・それも私と5つか6つくらいしか違わない女の人



頭が真っ白になって・・・美知香は傘をその場に捨てて走り出した、後はどこをどう歩いたかわからない


家に帰ったときはずぶぬれだった  


「あら、早かったわね」「どうしたの?」「そんなにずぶぬれになってしまって」「
あなた傘さしていかなかったの?」母親の言葉をさえぎるように、美知香は二階に上がってバタンとドアを閉めた



なんだったんだろう・・・あれは・・確かにホテル街だったような気がする・・


あんなんお父さんじゃない・・・・なんだか美智香には父親が知らないけだもののように見えた



しばらく吐き気をもようしてその場でうずくまり嗚咽とともにはいてしまった
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