ガラスの少女
「お母さんお腹すいた」「今何か用意するから待ってて」母親は、のそのそと奥の部屋から出てきた。



「今の誰?」「え、ああ、あの人は保険の外交員よ・・・しつこくって」「邪険にできないし」「ふうん」




「それより学校今日どうだった?」「学校、部活サボっちゃった」「サボったって・・」「そういうのも内申書に響くのよ」




「そうなの」「そうよ」「ちゃんとキャプテンまでやってるんだからがんばりなさい」



「はあい」「わかったよお」「それより何か食べるものがほしい」「わかりましたよ」



「ちょっと待ってて」そういって冷蔵庫から母親はゆでたとうもろこしを取り出してきて
ダイニングテーブルの上においた。



ことっ・・・「あ、ゆでとうもろこし」「おいしそう」「ありがとう」



それを口いっぱいにほうばると、母親は夕食の買い物に行くと出て行った
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