未来地図
「吹部の音合わせの邪魔!
弱小部は外で練習してこいっ」
そう言って、部長はまた荒くドアを閉めた。
俺達は耳をふさいでいた手を離して苦笑いした。
・・・・・・・まぁ。
学園のヒーロー、スターを。
目指してる途中ってわけですよ。
「あー、部長はいっつも元気やなー」
関西弁独特の響きで夾が言う。
「なんでウチのガッコは吹部が
こんな強いのかね」
ノエが困ったように笑った。
「まー、あっちは全国行きーの、
部員100名超えーの、
超強豪吹奏楽部だからなー・・」
俺はため息交じりに言った。