九十九怪怪
「えっと…、この山に山菜を採りに来たんですけど……、ま、迷ってしまって…」
口から出任せとはこういうことだ。とっさに出た言い訳が、聡明そうな彼に通じるか不安で、そっと見上げる。その彼はじっとこちらを見つめていて。
「…そうか」
と一言。納得してくれたのだと安堵で一息吐く。しかし、間髪を入れずに彼はまた言葉を発した。
「と、言うことはアンタの自業自得ということだな」
「へ?」
一瞬、言葉の意味が分からなくて、まばたきを一回。だが、すぐさま頭はしっかり理解をしてくれた。
自業自得ですって…?
いや、確かにそうも言えなくないけれどわざわざそんなこと言わなくてもいいのではないだろうか。じとっと、非難の眼差しを向けるが彼はどこ吹く風といった雰囲気だ。
「だから、謝罪はしない。わかったか?」
そう言った視線が鋭くて思わず、頷いてしまった。実際は納得いかない。しかし、何故彼が謝る謝らないを決めるのだろうか。先程もあの襲ってきた吸血鬼達に命令をしていたようだったし、吸血鬼のリーダーなんだろうか。いやしかし、目の前の吸血鬼は顔立ちは端正なのに、とんだ俺様だ。
口から出任せとはこういうことだ。とっさに出た言い訳が、聡明そうな彼に通じるか不安で、そっと見上げる。その彼はじっとこちらを見つめていて。
「…そうか」
と一言。納得してくれたのだと安堵で一息吐く。しかし、間髪を入れずに彼はまた言葉を発した。
「と、言うことはアンタの自業自得ということだな」
「へ?」
一瞬、言葉の意味が分からなくて、まばたきを一回。だが、すぐさま頭はしっかり理解をしてくれた。
自業自得ですって…?
いや、確かにそうも言えなくないけれどわざわざそんなこと言わなくてもいいのではないだろうか。じとっと、非難の眼差しを向けるが彼はどこ吹く風といった雰囲気だ。
「だから、謝罪はしない。わかったか?」
そう言った視線が鋭くて思わず、頷いてしまった。実際は納得いかない。しかし、何故彼が謝る謝らないを決めるのだろうか。先程もあの襲ってきた吸血鬼達に命令をしていたようだったし、吸血鬼のリーダーなんだろうか。いやしかし、目の前の吸血鬼は顔立ちは端正なのに、とんだ俺様だ。