九十九怪怪


管使い(くだつかい)。


御陰さんのことだ。
管狐を使役し、人に憑依させてその者を病気にさせたり、先を視るための占術をするらしい。
現代(いま)となっては、人に向けるのではなくて専ら、未来のために占い関係で管狐は使われている。

勿論、父様もこの椎名家で何年もいや、何百年も尽くしている。私は生まれたばかりの半妖だから、手伝うくらいしかできないけど。

父様が言うには、御陰さんは今までの椎名家の管使いの中でも特に優秀なんだそうだ。私はあまり、好きにはなれないのだけれど。


だからといって、ここを出るわけにも行かないし。


じっと、御陰の消えていった階段を見上げ、飯綱は一階にある自室へと向かった。
< 17 / 17 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

TO-KO

総文字数/39,349

ファンタジー66ページ

表紙を見る
陰陽鬼

総文字数/1

ファンタジー1ページ

表紙を見る
死者は生者に取って代わって

総文字数/528

ミステリー・サスペンス1ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop