月と太陽の事件簿13/アルテミスの翼
たぶん不吉なメール
「うーん…」
ホームルームが終わった放課後の教室。
あたし旭果穂里は携帯を握り締めて悩んでいた。
明日からはGW。
日本の高校生の大半は浮かれ気分だというのに、なぜあたしは頭を抱えているのか。
それはほんの5分前に届いた、一通のメールのせいである。
「どうしたの、旭さん」
机に突っ伏したままのあたしに、クラスメートの湯月くんが声を掛けてきた。
湯月くんは栗毛が特徴のメガネ男子。
中学時代、あたしと湯月くんは同じクラブに籍を置くという、ただそれだけの関係だった。
しかし中学の卒業間際、あたしは湯月くんに告白された。
高校生になり、あたしと湯月くんは同じクラスになり、あっという間に周囲公認の仲となってしまった。
…いや別に公認の仲となってもいいんだけど、あまりそういう環境に置かれたことがないので恥ずかしいというか何と言うか…。
ええい、何を言っとるのだあたしはッ。
「これよ、これ!」
ホームルームが終わった放課後の教室。
あたし旭果穂里は携帯を握り締めて悩んでいた。
明日からはGW。
日本の高校生の大半は浮かれ気分だというのに、なぜあたしは頭を抱えているのか。
それはほんの5分前に届いた、一通のメールのせいである。
「どうしたの、旭さん」
机に突っ伏したままのあたしに、クラスメートの湯月くんが声を掛けてきた。
湯月くんは栗毛が特徴のメガネ男子。
中学時代、あたしと湯月くんは同じクラブに籍を置くという、ただそれだけの関係だった。
しかし中学の卒業間際、あたしは湯月くんに告白された。
高校生になり、あたしと湯月くんは同じクラスになり、あっという間に周囲公認の仲となってしまった。
…いや別に公認の仲となってもいいんだけど、あまりそういう環境に置かれたことがないので恥ずかしいというか何と言うか…。
ええい、何を言っとるのだあたしはッ。
「これよ、これ!」
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