月と太陽の事件簿13/アルテミスの翼
達郎兄ちゃんにはひと回り以上も年の離れたお兄さんがいる。
名前は月見秀昭。都内の某警察署の署長だ。
年が離れすぎてるせいか、あたしは今まで数えるほどしか顔を合わせたことがない。
「で、そこから達郎兄ちゃんに話がいったってわけね」
「そういうことだ」
「で、あたしたちにボディーガードを頼みに来たわけ?」
「人手は多いにこした事はない」
達郎兄ちゃんはためらいもなく言った。
「…達郎兄ちゃん、問題があるって思わない?」
「なにが」
「あたしたち高校生なんだけど」
「お前らの学校、バイト禁止じゃないだろ」
いや、そういう問題じゃなくて。
「高校生にボディーガードなんてやらせていいのか訊いてるのよ」
「やるやらないはお前らが決めろ」
しかし、と達郎兄ちゃんは付け加えた。
「仕事は基本的にCM撮りの時だけ。期間は二日間。バイト代はもちろんはずむ。ついでに言っとくと芸能人は見放題だ」
名前は月見秀昭。都内の某警察署の署長だ。
年が離れすぎてるせいか、あたしは今まで数えるほどしか顔を合わせたことがない。
「で、そこから達郎兄ちゃんに話がいったってわけね」
「そういうことだ」
「で、あたしたちにボディーガードを頼みに来たわけ?」
「人手は多いにこした事はない」
達郎兄ちゃんはためらいもなく言った。
「…達郎兄ちゃん、問題があるって思わない?」
「なにが」
「あたしたち高校生なんだけど」
「お前らの学校、バイト禁止じゃないだろ」
いや、そういう問題じゃなくて。
「高校生にボディーガードなんてやらせていいのか訊いてるのよ」
「やるやらないはお前らが決めろ」
しかし、と達郎兄ちゃんは付け加えた。
「仕事は基本的にCM撮りの時だけ。期間は二日間。バイト代はもちろんはずむ。ついでに言っとくと芸能人は見放題だ」