月と太陽の事件簿13/アルテミスの翼
…。

どうしよう。あたし好奇心が鷲掴みにされちゃってるんだけど。

芸能人見放題なんて、年頃の乙女には魅力的すぎる誘惑だわー。

「達郎兄ちゃん」

「なんだ」

「二日間でいいのよね」

「そうだ」

「危なくなったら助けてくれる?」

「お前になんかあったらレミや婆ちゃんにぶち殺される」

「わかった」

身の保証をしてくれるのならと、あたしはボディーガードを引き受けることにした。

「湯月くんはどうするの?」

事の成り行きを見つめているだけに見えた湯月くんだったが

「旭さんが引き受けるなら…」

と、うなずいた。

「よし、契約は成立だな。身の安全だけは保証するから安心しろ」

いや、そうじゃなきゃ困るんですけど。

「あとデートの約束あるなら融通きかせるぞ」

「そ、そんな予定ありません!」

湯月くんは顔を真っ赤にして否定した。

…それもそれで困るんだけど。

まったく、連休なんだからデートぐらい誘えっての。

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