月と太陽の事件簿13/アルテミスの翼
「どうするの、旭さん」
両手を口もとにあてて、オロオロする湯月くん。
なぜにそんな乙女の仕草をするんだあんたは。
本格的に付き合いはじめてわかった事だが、湯月くんには明らかに乙女要素がある。
すっごくイイ人なんだけど、彼氏としては若干、物足りないというか…ええい、話が脱線してばかりだ。
「別にとって喰われるわけじゃないし、普通に会うわよ」
あたしは立ち上がった。
「いったん家に帰ってから、返信するつもり」
その時、窓際にいたクラスメートたちの会話が耳に入った。
「ねぇ、あの校門に立ってる男の人、誰かしら」
「黒スーツなんてカッコいいよね」
黒スーツという言葉に、あたしと湯月くんは顔を見合わせた。
「もしや…」
あたしたちは教室を飛び出した。
両手を口もとにあてて、オロオロする湯月くん。
なぜにそんな乙女の仕草をするんだあんたは。
本格的に付き合いはじめてわかった事だが、湯月くんには明らかに乙女要素がある。
すっごくイイ人なんだけど、彼氏としては若干、物足りないというか…ええい、話が脱線してばかりだ。
「別にとって喰われるわけじゃないし、普通に会うわよ」
あたしは立ち上がった。
「いったん家に帰ってから、返信するつもり」
その時、窓際にいたクラスメートたちの会話が耳に入った。
「ねぇ、あの校門に立ってる男の人、誰かしら」
「黒スーツなんてカッコいいよね」
黒スーツという言葉に、あたしと湯月くんは顔を見合わせた。
「もしや…」
あたしたちは教室を飛び出した。