月と太陽の事件簿13/アルテミスの翼
「達郎兄ちゃん」
「こっちは気にしなくていいから、外で休ませてやれ」
達郎兄ちゃんの横で、杉田さんもうなずいてくれていた。
あたしはその言葉に甘えて、湯月くんの手を取った。
「じゃあ、本番いきまーす!」
背後で、スタッフの掛け声が聞こえた。
撮影を見てたい気持ちは大いにあったが、今は湯月くん優先。
あたしは湯月くんの手をひいて立ち上がると、スタジオの扉を開けた。
「本番5秒前!4、3、2、1…!」
次の瞬間、すさまじい衝撃音がスタジオ内に響き渡った。
「翼!!?」
杉田さんが駆け出した。
達郎兄ちゃんも走る。
あたしと湯月くんは一瞬見つめあった後、二人に続いた。
「どうしたんだ!?」
大勢のスタッフが駆け寄ったそこには、床に座り込んだ翼さんがいた。
そこから30センチも離れてないところにあったのは、さっきまで天井にぶら下がっていた巨大なライト。
砕け散ったその姿が、衝撃の大きさを物語っている。
「こっちは気にしなくていいから、外で休ませてやれ」
達郎兄ちゃんの横で、杉田さんもうなずいてくれていた。
あたしはその言葉に甘えて、湯月くんの手を取った。
「じゃあ、本番いきまーす!」
背後で、スタッフの掛け声が聞こえた。
撮影を見てたい気持ちは大いにあったが、今は湯月くん優先。
あたしは湯月くんの手をひいて立ち上がると、スタジオの扉を開けた。
「本番5秒前!4、3、2、1…!」
次の瞬間、すさまじい衝撃音がスタジオ内に響き渡った。
「翼!!?」
杉田さんが駆け出した。
達郎兄ちゃんも走る。
あたしと湯月くんは一瞬見つめあった後、二人に続いた。
「どうしたんだ!?」
大勢のスタッフが駆け寄ったそこには、床に座り込んだ翼さんがいた。
そこから30センチも離れてないところにあったのは、さっきまで天井にぶら下がっていた巨大なライト。
砕け散ったその姿が、衝撃の大きさを物語っている。