月と太陽の事件簿13/アルテミスの翼
「ニセモノ?」
「洒落た言い方をするとフェイク」
いや、そういうのいらないから。
「本当にニセモノなんですか?」
杉田さんの言葉に小さくうなずくと、達郎兄ちゃんは再びポケットに手を入れた。
出てきたのはまたもやマーブルチョコ…ではなく小型のドライバー。
なんでそんなもん持ってるんだという疑問をはさむ間もなく、達郎兄ちゃんはそれを使って爆弾を解体しはじめた。
「ほら、赤と青の配線はどこにもつながってない。ダイナマイトも中身はスカスカだ」
「ホントだ」
あたしは達郎兄ちゃんのそばへ行って、解体された爆弾をまじまじと眺めた。
解体された部品の中から、カチコチ鳴り続ける時計を手にとる。
「よく見たらただの目覚し時計だよねコレ」
でも達郎兄ちゃん、なんで時限爆弾が本物かどうかを見極められるんだろ…。
「念のため言っとくが、その目覚し時計自体が爆弾という可能性もある」
「え…」
あたしは時計を持ったまま固まった。
「洒落た言い方をするとフェイク」
いや、そういうのいらないから。
「本当にニセモノなんですか?」
杉田さんの言葉に小さくうなずくと、達郎兄ちゃんは再びポケットに手を入れた。
出てきたのはまたもやマーブルチョコ…ではなく小型のドライバー。
なんでそんなもん持ってるんだという疑問をはさむ間もなく、達郎兄ちゃんはそれを使って爆弾を解体しはじめた。
「ほら、赤と青の配線はどこにもつながってない。ダイナマイトも中身はスカスカだ」
「ホントだ」
あたしは達郎兄ちゃんのそばへ行って、解体された爆弾をまじまじと眺めた。
解体された部品の中から、カチコチ鳴り続ける時計を手にとる。
「よく見たらただの目覚し時計だよねコレ」
でも達郎兄ちゃん、なんで時限爆弾が本物かどうかを見極められるんだろ…。
「念のため言っとくが、その目覚し時計自体が爆弾という可能性もある」
「え…」
あたしは時計を持ったまま固まった。