月と太陽の事件簿13/アルテミスの翼
「だからさっき言ったじゃないか。カホ一人じゃ危ないだろ。だから湯月くんも一緒に入ってもらったんだ」

「それはそうだけど…」

「なら他に方法はあるか?」

他に犯人を捕まえる方法…。

まったく思い付かない。

「ま、お前らも中でよろしくやってたみたいだし、別にいいじゃないか」

達郎兄ちゃんの視線を受けてやっと気付いた。

あたしと湯月くんは手を握りっぱなしだったのだ!!

お互い顔を見合わせて、あわてて手を離した。

「別にそのままでも良かっただろうが」

「バカ!!」

あたしは顔を真っ赤にして抗議しながら、捕まった犯人を見た。

ガードマンに押さえ付けられているADの水島がそこにいた。

「あの人が犯人だったとはね」

翼さんに対して、どんな理由があって爆弾を仕掛けたりしたんだろう。

まったく想像つかない。

それは恐らく、今後の警察の取り調べで明らかになるんだろうけど。

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