月と太陽の事件簿13/アルテミスの翼
巨大な風船が割れたような音と共に、ボールが破裂した。
黒い煙がもうもうと巻き上がり、観客の悲鳴と共に、スタジアム内はパニックに陥った。
「あの男が犯人だ!」
悲鳴と怒号が渦巻く中、達郎兄ちゃんがある男を指さした。
それは、ボールを抱えたあのスタッフだった。
男はあたしたちの視線に気付くと、身を翻して、脱兎の如く駆け出した。
その男の背中に向かって、達郎兄ちゃんは缶コーヒーを投げ付けた。
缶コーヒーは回転しながら放物線を描いて男の頭に命中。男はその場に崩れ落ちた。
「やったー!さすが達郎兄ちゃん♪」
「お前には負けるよ」
拍手するあたしに向かって、達郎兄ちゃんは呆れたように言った。
「あんなシュート、ジーコでも打てないぞ」
非常ベルと緊急アナウンスが響く中、達郎兄ちゃんは立ち昇る黒い煙を見つめた。
黒い煙がもうもうと巻き上がり、観客の悲鳴と共に、スタジアム内はパニックに陥った。
「あの男が犯人だ!」
悲鳴と怒号が渦巻く中、達郎兄ちゃんがある男を指さした。
それは、ボールを抱えたあのスタッフだった。
男はあたしたちの視線に気付くと、身を翻して、脱兎の如く駆け出した。
その男の背中に向かって、達郎兄ちゃんは缶コーヒーを投げ付けた。
缶コーヒーは回転しながら放物線を描いて男の頭に命中。男はその場に崩れ落ちた。
「やったー!さすが達郎兄ちゃん♪」
「お前には負けるよ」
拍手するあたしに向かって、達郎兄ちゃんは呆れたように言った。
「あんなシュート、ジーコでも打てないぞ」
非常ベルと緊急アナウンスが響く中、達郎兄ちゃんは立ち昇る黒い煙を見つめた。