平ちゃんと期間限定なあたし。(先生と王子様と演劇部な私。スピンオフ)
「素直じゃないとこ、好きだよ」

 平ちゃんは指輪を口にくわえ、あたしの左手の薬指をその口に入れた。


「――っ」

 平ちゃんの舌の感触に、背中がぞくりとする。


 指輪はもうついているのに、平ちゃんはゆっくりとあたしの指に舌を這わせていて。


「ちょ……平ちゃん……っ」


 フフッ、と上目遣いに微笑むと、指を舐めるのを止めて、今度はあたしの唇を舐め始める。



「っ……」
< 114 / 138 >

この作品をシェア

pagetop