平ちゃんと期間限定なあたし。(先生と王子様と演劇部な私。スピンオフ)
「"先生"のくせに、"制服姿の高校生"と手を繋ぐなんて馬鹿じゃないの?」


「だって、カオリの学校の先生じゃないもん」


 そうだけど、そういう問題じゃないでしょ。


 あたしは手を払った。


「見られて、クビになったらどーすんのよ」

 平ちゃんはフフッ、と眩しそうに微笑む。


「カオリは優しいなぁ、心配してくれるの?」


 ……図星なんだけど、あたしは顔色を変えずに反論する。
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