平ちゃんと期間限定なあたし。(先生と王子様と演劇部な私。スピンオフ)

「じゃぁ、本当にあたしの彼氏になってよ」



 ガシャンッ。


「うわっ、やべっ」


 平ちゃんが目を見開いて、真っ暗闇の後ろを覗き込んでいる。


「鉢倒したな……母さんに怒られる」

 平ちゃんが、あちゃーと額に手を当てて目を瞑った。


「カオリが変な冗談言うからだよっ」



「冗談じゃないし」


 そりゃ、つい言っちゃったことだけど、冗談じゃない。
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