平ちゃんと期間限定なあたし。(先生と王子様と演劇部な私。スピンオフ)

・崩れゆくもの。

 それから数日は、何となく気まずかったのと、平ちゃんが忙しかったのでなかなか会えなかった。



 あっと言う間に日は過ぎて、もう残りは二週間になっている。


「カオリ、はい、これ」



 夕方うちに来た平ちゃんが、包装された箱を持ってきた。


 久しぶりにあたしの部屋にあげると、平ちゃんはキョロキョロしている。


「何みてるの?」

「女子高生の部屋かぁって思って」


「……」


 あたしは枕を投げつけた。
< 79 / 138 >

この作品をシェア

pagetop