平ちゃんと期間限定なあたし。(先生と王子様と演劇部な私。スピンオフ)
「それ。ホワイトデーのお返し」

 枕を避けた平ちゃんが、あたしの受け取った箱を指差す。



 毎年バレンタインデーは平ちゃんの好きなチョコケーキを焼いてあげてるのだ。



 包みを開けると、中にはネックレスが入っていた。



 小さなピンクの石がついただけの、少し、大人っぽいデザイン。



「大学生だとこういうのが良いかなぁって思って」
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