平ちゃんと期間限定なあたし。(先生と王子様と演劇部な私。スピンオフ)
 ブラブラ~、と一人で飴を頬張りながらデパートの中を歩いていると、有名なジュエリーショップの前に不釣合いな女の子数人が大きな声を出しているところに出くわした。


 今時の学生は宝石なんて買えるのか、なんて人ごとのように通りすぎようとしたけど。



「堀木戸先生、彼女~?」



 その声に、あたしは弾かれたよう立ち止まった。


 そっと近付く……。
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