平ちゃんと期間限定なあたし。(先生と王子様と演劇部な私。スピンオフ)
 多分、高校生。

 いや、どう見ても、女子高生。



「違うよっ、変なこと言わないの」



 珍しく平ちゃんが慌てて手を胸の前で振っている。


 横にいる可愛らしい女の子は、派手でもなんでもない、極普通の女の子だ。


 あたしのがキレイじゃん。



 その女の子は困ったように笑っている。


「お店に迷惑だから、もう行きなさい」


「慌てちゃって怪しい~~」


 平ちゃんに追い払われた四人組みは、キャキャッと笑って走り去った。
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