平ちゃんと期間限定なあたし。(先生と王子様と演劇部な私。スピンオフ)
「お帰り、カオリちゃん」


 そうニコヤカに振り向いたスーツの男女は平ちゃんのおじさんとおばさんだった。

 いつもは割烹着とか、ラフな部屋着で、こんな格好してないのに。


「た、ただいま……二人とも、いや、四人ともどうしたの?」


 何だか分からないまま、突っ立っていると、平ちゃんの両親の前に座るお父さんに呼ばれた。

 言われるままにあたしはお父さんの横に腰を下ろす。
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