欲しいものは..
午後五時、家のインターホンが鳴った
「先生かな..」
私は階段をかけ下りてインターホンが
ある一階のダイニングへ向かった
インターホンを覗くと
学生の様な若い男性が立っていた
なぜ見ず知らずの学生が
家に来るのだろうかと
疑問に思いつつもインターホン越に
恐る恐る聞いてみる
「はい..どちら様ですか?」
「柏木です。麗文ちゃん
いらっしゃいますか?」
柏木..って先生!?
予想外の実態に驚いた
嘘でしょ、あんな若い先生なわけ?
どう見ても高校生くらい
にしか見えなかった
「はーい、ちょっとお待ちください」
そう伝えると玄関の途中にある
洗面所の大きな鏡で身なりを整えると
玄関の前に立って深呼吸をした