Frozen Love
届かなかったおくりもの
気がつくと、俺は病院のベッドで寝ていた。
窓の外が明るい。
もう朝のようだ。
由綺はどうなったんだろう?
手術は成功したんだよな?
気になって俺はベッドを抜け出した。
由綺の病室は……。
きょろきょろあたりを見回しながら廊下を歩いていると、由綺のお母さんの姿を見つけた。
『あの……』
声をかける。
「あなたは祐一くんね?
つい数週間前まで由綺はあなたのことばかり話していました。
以前から何か悩んでいたみたいだったけれど、いつも明るかったのよ?
それなのに、急に何も話さなくなってしまったの。
ご飯も喉を通らない様子で、すごく心配だった。
その矢先にこんなことになってしまって……。
あの子、昨日倒れる直前にあなた宛のメールを打っていたんです」