鉄壁魔王と勇者
こんなチャンスでも無い限り、魔王に媚びる事すら出来ない。

普段はジラルが、他の下心を持つ側近を、魔王に近づけさせようとしないからだ。

(これを機会に、魔王様に取り入ってアワよくば…)

側近は、下世話な想像満載で勇者の前へ立つ。

勇者は、先程までの道化のような笑みを引っ込め、スッとその新緑の森のような目を細めた。

途端に、勇者から吹き出すプレッシャー。
< 21 / 73 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop