鉄壁魔王と勇者
魔王の手には、毛布が握られていた。

「慌てるな。お前にはまだ何もしない。」

魔王は、毛布を手に、自分の近くまで飛ばされた側近の元へ向かう。

「ふん…"まだ"…ねぇ。やっぱり、俺達戦う…のか?」

勇者は、背を向けている魔王へと問いかけた。

「何を言っている?お前はそのためにここに来たのだろう?」

魔王は、毛布を側近の上にバサリと落とし、勇者へと振り返る。
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