鉄壁魔王と勇者
「…って!ルシェちゃん!」
そこまできて、勇者は魔王の様子が異常であった事を思い出す。
ジラルの乱入と、医者の件で、すっかり忘れ去っていた。
いつまでも冷たい床に、魔王とはいえ、華奢な女子を座らせておくのは、母の教えに背く行為だ。
「貴方が心配しなくとも、魔王様なら、そこのソファの上に」
「いつの間に…」
「魔王様を放置など、側近の私がするはず有りません」
そこまできて、勇者は魔王の様子が異常であった事を思い出す。
ジラルの乱入と、医者の件で、すっかり忘れ去っていた。
いつまでも冷たい床に、魔王とはいえ、華奢な女子を座らせておくのは、母の教えに背く行為だ。
「貴方が心配しなくとも、魔王様なら、そこのソファの上に」
「いつの間に…」
「魔王様を放置など、側近の私がするはず有りません」