苦くて甘い恋愛中毒




どこまでも私を骨抜きにする、セクシーな低音と暖かい腕、私に向けられる優しい笑顔。

それさえあれば、私の毎日はパーフェクトだ。


この私がこんなことを言うことになるなんて。
3年前の夏、要に会うまでは思いもしなかった。

淡白で、愛がなにかも分からないような女だったのに。


でも、こんな自分も悪くない。
今の自分も嫌いじゃない。

そう思えるのはやっぱり、要のおかげだと、そう思うから。


ねぇ。
私を恋に溺れる馬鹿で愚かな女にしたのは、あなたなんだから。

責任持ってこれからもずっと、要の側にいさせて。

私だけを見て。
私だけを愛してほしい。





< 111 / 119 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop