大スキと言わせて……



「ねぇ、龍樹?私、あとどのくらいこの世にいられるのかな??」


“はっ、なにいってんだよ!”


そう笑っていうつもりだった。


でも、真奈美の表情があまりにも真剣で…


「んなこと言うなよ。俺が真奈美を死なせない。そういったの覚えてないのかよ」


そう、答えた。


一瞬、真奈美の目がキラリと光った。


次第にそれは頬へつたっていく。


「私…死にたく…ないよぉ!!ずっと生きて、学校とかいきたいし、それに……ヒック」


その顔はいままでにないくらいめちゃくちゃで、でも俺が見た中で1番キレイだった。


「泣くなよ。」


そういって抱きしめる。


いや、俺は抱きしめることしか出来なかったんだ……
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