ペットショップ MARIMO
「でも何でそこにくっつくのよ。」
長期化し始めていた説得に飽きてきたのか、亀の上であぐらを掻き、だるそうに背中を丸めている葉瑠。
「気持ち良いんだよね。君もやってみる?」
何とも単純明解な理由。
「私も解る気が致しますよ」
足の下で相槌を打つ亀。
「この、吸い込まれ具合がたまらないんだよね」
そう言いながら、またも吸水口に寄り添うようにくっ付いた。
「あーもう、じゃあせめて飼い主さんの居る時はそこに行かないようにしてあげてよー」
必死にお願いする葉瑠の初仕事は、まだまだ終わる気配がない…。