ペットショップ MARIMO
『MARIMO』と書いてあるカードの隙間に、尻尾が揺れているイラストを描いた。
カードを持って背中から降り、シンシに見せて確認する。
「ハル様、なかなか、御上手じゃありませんか」
シンシが目を輝かせている。
「当たり前でしょ。これでも昔は漫画家志望だったんだから」
書き終わったカードをゲージの手前に立てかけた。
「飼い主さんが目覚める前に帰るわよ」
次こそはもっと楽な仕事を回してもらいたい、と文句を言いながらシンシの前を歩く。