ペットショップ MARIMO

家から出たところで座り込んでいた真珠が、格子に体を押しつけるほど近づいて、格子を握る。

「あなたに質問ね。ジャンガリアンは白いかしら?」

「いえ、茶色が…」

こちらが質問しているのだが、何故質問されているのか。

「そうね! じゃあ、白いハムスターの代表は?」

「白いハムスター…?」

言われてもハムスターは一般的によく聞くジャンガリアンしか解らない。
その解らなさ加減に、強い口調で話し始めた真珠。

「もうもうもうっ! パールホワイトっ! パールよ、ホワイトよ、真珠のあたくしが、パールホワイト以外の何だと仰るんですの」

< 55 / 108 >

この作品をシェア

pagetop