ペットショップ MARIMO
「いらっしゃいませにゃ~」
『にゃぁ…?』
ふざけているのか、それとも、ペットショップだからと真面目に接客しているのか、全くわからないが、葉瑠の頭脳は『直ぐに出ろ』と信号を送った。
「アルバイトをしに来てくれたですか?」
失礼だが、目が普通の人間に付いてるそれより、明らかにデカかった。
しかも、それを見開いて、期待の眼差しで葉瑠を見つめている。
『ここは……。出よう…』
その目を見ないようにしてきびすを返し、まだ閉まっていない自動ドアをくぐろうとした。
しかし、猫なで声で呼び止められた。