ペットショップ MARIMO
『いゃ~、よかったにゃ~』
胸の前で指を組み、かかとをピョコピョコと浮かせて喜ぶ店員の頭には、茶色い猫耳。細長い髭が頬のあたりから何本も生えている。
「じゃあ、さっそく仕事に行ってもらうにゃ」
「待て待て待て待て待て!」
レジカウンターに入り込み、引き出しをあさる店員に必死で声を掛ける葉瑠。
「何だにゃ?」
「『何だにゃ?』じゃないし。なんなの? 何なのよここは! あんた誰?!」