ペットショップ MARIMO

ぴーすけと言うらしい、雄のインコの気持ちと、ぴのの気持ちをお互いにきちんと伝える事が必要になりそうだ。

「じゃあまず、ぴのは卵を産んだら、何をしてほしい?」

聞きながらペンタの背中から降りて、鳥籠の前に立つ。

「卵はあたしが温めるから、ご飯は持って来てほしいよ」

「だからさっきも…」
「うるさいっ」

口を挟んだびーすけをぴのが一喝する。

奥さんが主導権を握る家は、こんな感じなのだろうか。

「ぴーすけはご飯を届けに行ったみたいだけど、何が気に入らなかったの?」

口をつぐんで、喋り出そうとしない。何かがあったのは確かなようだ。

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