今宵の月は美しい【完】
「………」

なんで中鉢まで、無言。


私は戸川ちゃんに話してしまってたことがバレてしまい、むっちゃ気不味い。

あなたは別に、友達のいない私を心配して来ました!でいいじゃない。

立ち尽くしていた中鉢は、気がついたように「平気?」と言って、隣のベッドに腰を下ろした。

「ごめんなさい」

うっかり言っちゃいました。
最初にお泊まりして、すぐの時に。

「いや、実はそれ俺の方が先…。ごめん」

「!?」

「おまえ停学になった時、戸川さんに愚痴聞いて貰ってたんだけど…」

私の事良く思ってる先生なんて、他にいないだろうしな…。

「そのうち『そこまでヨリちゃんのこと気になるの?それは恋だよ!』、って言われて」

…!?

「つい、…『そうかもしれない』…って言っちゃったんだ…」


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