今宵の月は美しい【完】
「不毛な事は、お互い止めよう。
頼子は何も心配しなくて良い」
「…いや、この関係自体が不毛だと」
「大丈夫。俺は、裏切らないよ。
つまり、一晩かけてそれが言いたかったんだ」
ホントかよ。
スッキリしたかっただけじゃない?
ジトと睨んだ私に、中鉢は真顔で恐ろしい事を言った。
「わかんなかったなら、もう一回やるか」
「遠慮しときます」
私が、一晩かけてわかったのは。
抱きしめられると素直になってしまうという、どうしようもない自分の弱みだけでした。
頼子は何も心配しなくて良い」
「…いや、この関係自体が不毛だと」
「大丈夫。俺は、裏切らないよ。
つまり、一晩かけてそれが言いたかったんだ」
ホントかよ。
スッキリしたかっただけじゃない?
ジトと睨んだ私に、中鉢は真顔で恐ろしい事を言った。
「わかんなかったなら、もう一回やるか」
「遠慮しときます」
私が、一晩かけてわかったのは。
抱きしめられると素直になってしまうという、どうしようもない自分の弱みだけでした。