今宵の月は美しい【完】
な、なにやってんだこいつ!?

早速脱がされかかりながら、慌てる私の首筋に顔を埋めた、中鉢の肩が震えた。

「なんスか!?」

泣いているのかと思ったら、笑うのを我慢していたらしかった。

それから、ポツリと静かに言った。

「…何でも良いんだよ。
頼子が幸せになれば、俺はそれで」

私は、笑い続ける中鉢を見てた。


今、唐突にプロポーズされた気分です。

午後にはラブレターを受け取って、今プロポーズですか。



なんだか、この人。
私が思っていたよりも、私の事が好きらしい?

そして私、ひょっとして最高に幸せなのかも?





「月が綺麗だよ、チューバチ…」

この万年床の上、混じり合うほどに血みどろな私たち。

でも良いんだ。

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